バルセロナにいた頃
夫が散髪に行くために
近くの床屋に必ず予約の電話をしていた
普通に電話しているつもりだけれど
電話をかけて
「Holaこんにちは」と言っただけで
「セニョーラmarugarico?」と言われる
毎回どんなにスペイン人風に電話をしても
「セニョーラmarugarico?」
とすぐにわかってしまっていた
変な発音をしていたのだと思う
スペイン人っぽく言っているつもりでも
日本語の発音しか出来なかった
3人の子ども達の髪は
バーバーmarugaricoで私が全部カットしていた
バリカンは無かったのでハサミだけで
末っ子が3才くらいの時
スポーツ刈りにしていた
ある日曜の午後
ビデオを見せながら切っていたら
てっぺんばかり切っていて
いつの間にか
てっぺんの地肌が見えるほどに切ってしまっていた
マルコメ君くらい
前と後ろはまだ残っているのに
その日はどうにも上手く切る事が出来ずに
そこで終了
河童のような髪型になってしまった
「ごめんね、河童にしちゃって」
「ごめんね、僕河童になっちゃって」
こんな会話を
毎日幼稚園に行く途中にしていた
懐かしい昔々のどうでもいい話